ウィルコムが更生計画案を提出
2010/10/22 事業再生・倒産, 倒産法, 破産法, その他
会社更生手続中のPHS事業者ウィルコムが今月14日、更生計画案を東京地裁に提出した。スポンサーのソフトバンクが事業家管財人として派遣している宮内謙ソフトバンクモバイル副社長がウィルコムの社長に就任し、再建を全面支援する。
更生計画案では、2.5GHz帯の周波数を利用するXGP事業をウィルコム本体から切り離し、ウィルコムはPHS事業の維持および発展に注力すること、発行済株式と新株予約権はすべて無償で取得・消却すること、その上でアドバンテッジパートナーズ有限責任組合に普通株式(1株あたり1000円)を30万株発行し、ソフトバンクがスポンサー契約などに基づいてその株式の譲渡を受けることなどが盛り込まれている。
つまりウィルコムは、ソフトバンクグループ傘下の1企業としてPHS事業を継続することになる。新たな資本金は1億5000万円、資本準備金は1億5000万円となり、XGP事業、PHSおよびXGP事業用の電柱などの資産、PHS基地局とXGP基地局のロケーションは、Wireless City Plannning(ソフトバンクとアドバンテッジパートナーズがサービス提供するファンドなどが出資予定の新会社)に継承されることになる。
PHSは送信出力が携帯電話に比べて非常に小さいため、医療機関内での利用も基本的に認められている。そういった点で、いまだ需要があるのは確かだ。しかし、PHSは携帯に比べ進化が止まっているため、そこをいかに乗り越えていくかが今後の課題といえる。
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