動画違法配信への対抗技術、実用化へ
2013/10/16 知財・ライセンス, 著作権法, その他
事案の概要
KDDI研究所・三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社は、ユーザー毎に異なる電子透かしを埋め込んだ動画コンテンツの高速生成技術を共同で開発した。
この技術は、10分の電子透かし入り動画を約2秒(ビットレート7Mbps、サイズ約500MB)で生成するものであり、動画配信サービスへの適用によって、配信動画の違法アップロードがなされても、行為者を電子透かしトレースによって容易に特定することができるという。
技術的には、1つのコンテンツに対し異なる電子透かしを埋め込み、事前に用意された数種類のエンコードを噛ませることで、配信時にユーザー情報ベースでコンテンツを生成・配信できる点に特徴がある。
さらに、一部の動画データからであってもユーザー情報を確認できるため、数十秒から数分程度の動画があればユーザーが特定可能であるとのことだ。実用化に向けた最適化が実現したものといえる。
ネット環境の一般家庭に対する爆発的普及とともに、著作権法に抵触する違法動画アップロードは後を立たず、恒常化しているのが現状である。しかし、本技術の実用化によって、通常の動画視聴に妨げとならない形で、違法動画アップロードへの抑止となることが、期待されている。
コメント
動画違法アップロードは各種動画サイトの一般化とともに、現状見慣れた風景となっている。アップロード者の根絶により違法視聴者の減少を図ることができるという側面があるため、今回の技術開発の早期実用化は特に関係者の間では強く望まれているところだろう。一般動画視聴の妨げとならない範囲で、電子透かしを埋め込むことができるという点にも、技術者の努力が垣間見える。
今後も更なる高速生成化を目指すということだ。違法動画アップロード抑止の決定打となるか、今後の動向が注目される。
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