解約手数料請求は違法!冠婚葬祭契約で初判決
2011/12/16 消費者取引関連法務, 消費者契約法, その他
概要
冠婚葬祭互助契約を途中解約した場合、手数料を取るのは消費者契約法に反するとして、NPO法人「京都消費者契約ネットワーク」(京都市)が冠婚葬祭会社「セレマ」(同)に契約条項の破棄などを求めた訴訟の判決で、京都地裁は13日、ほぼすべての手数料条項を無効と判断、1回58円の振替手数料だけは認めた。
判決によると、同社の互助契約は、1口10万円を100回払いで積み立てるか、1口30万円または50万円を200回払いで積み立てる。途中で解約する際は、支払い回数が10回前後までなら積立金全額を手数料として徴収し、それ以上積み立てている場合も多額の手数料を差し引いている。解約すると「所定の手数料」などの名目で、積立金から一定額が引かれる。
雑感
同社は、解約で設備準備費などの損害が生じたと主張したが、判決は「契約者1人の解約と損害に個別の因果関係はない」と退けた。同社の条項は、244社が加盟する社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(東京)の標準約款に基づいていており、今後業界全体がどのように影響を受けるか注目される。
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