産業革新機構、業績不振のルネサスを買収
2012/11/26 戦略法務, M&A, 会社法, メーカー
事案の概要
政府系ファンドである産業革新機構と民間大手企業が、過剰となった設備などの合理化が進まず、震災や円高の影響も受けて業績不振に陥っていた半導体大手ルネサスエレクトロニクスを再建のため買収する方向で最終調整していたことがわかった。来週末にも正式発表される見通し。
革新機構は、支援の前提として母体3社である三菱電機・日立・NECにルネサスの従業員計約1000人の引受を求めていた。三菱電機は300人程度を上限にこれに応じる方針だが、自社で1万人規模のリストラを進めているNECや日立は従業員の受入が困難であるため、代替案として資金面での支援を行うことで合意した。
今回の買収に関しては、米投資のコールバーグ・クラビス・ロバーツも名乗りを挙げていた。しかし、ルネサスにしかつくれない高性能マイコンの海外流出を懸念し、官民一体となった2000億円規模の買収劇に繋がった。
コメント
長引く不況により、大手家電半導体各社は、軒並み大量リストラや工場の閉鎖を敢行している。先の読めない時代の中で、終身雇用・年功序列という働き方が足元から揺らいでいることを実感する。
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