iPhoneユーザー約2万7000人がアップルを相手取った集団訴訟
2011/08/19 訴訟対応, 民事訴訟法, メーカー
事案概要
iPhoneの位置情報収集による精神的被害の補償を求めるアップル(Apple)集団訴訟が韓国で幕を上げた。
法務法人ミレロ(イ・ジェチョル代表弁護士)は17日午前11時、米アップル本社およびアップルの韓国現地法人を相手取り、1人当たり100万ウォン(約7万円)ずつ、約2万7000人を原告とする慰謝料請求訴訟を起こした。
韓国では先月、プライバシーの侵害を理由にアップルを訴えていたiPhoneユーザーに対し、裁判所がこの主張を認め、99万8000ウォン(約7万円)を支払うようアップルに命じる判決が下され、アップル側もこれに応じていたことが伝えられていた。
また今月はじめには、韓国放送通信委員会(Korea Communications Commission:KCC)が、アップルの韓国現地法人に対して、同じ問題に関して300万ウォン(約21万円)の罰金の支払いを命じたとも報じられていた。
位置情報収集とは
iPhoneユーザーに対して、十分な情報開示がなされないまま、同端末の位置情報が収集され、端末内の隠しファイルに記録されていた問題。今年4月に問題の存在が明かされて大きな注目を集めた。
雑感
筆者も日頃Facebookなどを利用して自分の現在地をチェックインし、友達とのコミュニケーションに役立てており、携帯電話によって位置情報が記録できることによるメリットを享受している。
しかし、今回問題となっている位置情報収集については個人の同意を欠いており、しかも現在地情報だけでなく過去の情報が蓄積されるという点で大きな問題点があるといえる。
アップル側としてはユーザーの位置情報を収集するなんらかの必要性があるのであろうが、悪用の危険もある情報をこのような方法で収集するのは正当ではない。
そのような危機意識が今回の大規模訴訟につながったのであろう。
関連リンク
- iPhone位置情報収集 韓国で2万7千人が提訴-asahi.com(リンク切れ)→アーカイブ
関連コンテンツ
新着情報
- 弁護士
- 目瀬 健太弁護士
- 弁護士法人かなめ
- 〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満4丁目1−15 西天満内藤ビル 602号
- 弁護士
- 松本 健大弁護士
- オリンピア法律事務所
- 〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内一丁目17番19号 キリックス丸の内ビル5階
- 業務効率化
- Legaledge公式資料ダウンロード
- 解説動画
- 加藤 賢弁護士
- 【無料】上場企業・IPO準備企業の会社法務部門・総務部門・経理部門の担当者が知っておきたい金融商品取引法の開示規制の基礎
- 終了
- 視聴時間1時間
- 業務効率化
- Mercator® by Citco公式資料ダウンロード
- まとめ
- 中国:AI生成画像の著作権侵害を認めた初の判決~その概要と文化庁「考え方」との比較~2024.4.3
- 「生成AIにより他人著作物の類似物が生成された場合に著作権侵害が認められるか」。この問題に関し...
- ニュース
- 外国人雇用の理由「労働力不足の解消や緩和」が60%超 -厚労省2025.1.7
- NEW
- 厚生労働省が日本で働く外国人についての調査を初めて実施し、その結果を公表しました。 その中で...
- 解説動画
- 大東 泰雄弁護士
- 【無料】優越的地位の濫用・下請法の最新トピック一挙解説 ~コスト上昇下での価格交渉・インボイス制度対応の留意点~
- 終了
- 視聴時間1時間
- セミナー
- 登島和弘 氏(新企業法務倶楽部 代表取締役…企業法務歴33年)
- 登島さんとぶっちゃけトーク!法務懇談会 ~第14回~
- NEW
- 2025/02/13
- 19:00~21:00