「飲むだけで脂肪を燃やす!」広告 健康食品販売会社に排除措置命令
2014/07/18 広告法務, 消費者取引関連法務, 景品表示法, その他
事案の概要
「飲むだけ簡単」などとうたいダイエット食品を売ったとして消費者庁は17日、景品表示法4条1項2号(優良誤認)違反に該当するものとして、健康食品等販売会社プライム・ワン(東京都板橋区)に再発防止などを求める措置命令を出した。
消費者庁によると健康食品等販売会社プライム・ワン(東京都板橋区)は、ダイエット食品「トリプルバーナー」(1カ月分約1万円)の広告を女性向け漫画誌「絶対恋愛Sweet」、「Sweetロマンス」に掲載。その広告において「このサプリで失敗した人は1000人中、たった1人だけ!」と、簡単にやせられるかのような表示をしていた。また、「モニター調査結果」として2164人のデータを集めたとしていたところ、実は164人だった。米国の実在する医師を名乗る女性が効果についてコメントしていたが、医師ではなかった。さらに、その他の体験者も、実際は同商品を飲んでいなかった。同社は2010年2月~今年5月に同商品だけで約1億6千万円を売り上げていた。
コメント
現在の景表法においては不当表示があっても、後からの行政指導だけであり、やったもの勝ちという面があった。しかし、昨年の食材虚偽表示問題の影響を受けて、不当表示をしている業者に対する都道府県などの権限の強化及び、不当表示をした業者に対し課徴金を課すものとする改正景品表示法が6月6日、参院本会議で賛成多数で可決、成立している。改正景表法は年内に施行する予定である。
課徴金制度の導入にあたり、不当表示において、「何が違反行為に当たるかを明確に示してほしい」との声がある。消費者庁において、違反行為の判断基準を示す指針(ガイドライン)の作成、提示が今後の課題である。
参照条文
景品表示法第4条第1項
事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
関連コンテンツ
新着情報
- 業務効率化
- クラウドリーガル公式資料ダウンロード
- ニュース
- 「選択的夫婦別姓」、立民が法案提出へ 公明・国民民主も前向き2025.1.16
- NEW
- 秋の総裁選でも注目された、「選択的夫婦別姓制度」。立憲民主党が同制度の導入を目指し、必要な法案...
- まとめ
- 11月1日施行、フリーランス新法をおさらい2024.11.11
- フリーランス・事業者間取引適正化等法、いわゆる「フリーランス新法」が11⽉1⽇に施⾏されました...
- 弁護士
- 髙瀬 政徳弁護士
- オリンピア法律事務所
- 〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内一丁目17番19号 キリックス丸の内ビル5階
- セミナー
- 大橋 乃梨子 弁護士(弁護士法人GVA法律事務所 /東京弁護士会所属)
- 【オンライン】事業譲渡における法務DDの着目ポイント ~取引契約の規定内容を中心に~
- 終了
- 2024/11/29
- 12:30~13:00
- 弁護士
- 片山 優弁護士
- オリンピア法律事務所
- 〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内一丁目17番19号 キリックス丸の内ビル5階
- 解説動画
- 江嵜 宗利弁護士
- 【無料】今更聞けない!? 改正電気通信事業法とウェブサービス
- 終了
- 視聴時間53分
- 解説動画
- 岡 伸夫弁護士
- 【無料】監査等委員会設置会社への移行手続きの検討 (最近の法令・他社動向等を踏まえて)
- 終了
- 視聴時間57分
- 業務効率化
- 鈴与の契約書管理 公式資料ダウンロード