JAL、更正計画最終案を本日提示
2010/08/02 商事法務, 事業再生・倒産, 倒産法, 破産法, その他
会社更生手続中の日本航空と管財人の企業再生支援機構は、更正計画の最終案を正式に提示する。計画案では銀行融資・社債などの銀行団のもつ一般債権のカット率を従来の90%から87.5%(5216億円)へ切り下げと、支援機構からの約3200億円の新規融資を柱としている。銀行団も承認する見通しで、8月末までに東京地裁への計画案提出、11月末に認可が下りる見通し。
もっとも、銀行団には債権放棄のほかに2011年3月末を目途に新規融資3200億円を求めているが、銀行団は難色を示しているため、再建の道筋には不透明な面が残っている。
※更正計画
更生債権者等又は株主の権利の全部又は一部を変更する条項その他の第百六十七条に規定する条項を定めた計画をいう(会社更生法2条2項)。
※更正手続きの流れ
株式会社、一部債権者・株主は、①破産手続開始の原因となる事実が生ずるおそれがある場合や、②弁済期にある債務を弁済することとすれば、その事業の継続に著しい支障をきたすおそれがある場合に、更生手続開始の申立てを行うことができる(17条)。
更生手続開始の申立てがあった場合、裁判所は、「事業の継続を内容とする更生計画案の作成若しくは可決の見込み又は事業の継続を内容とする更生計画の認可の見込みがないことが明らかであるとき」などの一部例外を除き、原則として手続開始を決定する(41条)
開始決定後は更生計画案を作成し(167条)、それに対する関係者の決議及び裁判所の認可(199条)を得た上で、管財人が更生計画を遂行することになる(209条)。
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