花火大会での場所取りは違法?
2012/07/30 法務相談一般, 民法・商法, その他
事案の概要
8月4日に岡山市・旭川河川敷で開かれる「おかやま桃太郎まつり納涼花火大会」を前に、花火の打ち上げ場所、旭川沿いのあちこちに場所取りとみられる粘着テープが貼られている問題で、大会実行委は、7月28日、周辺の市道6か所に看板を立て、車道にはみ出したテープなどを撤去することを通告した。
公共の路面にテープを貼る行為は道路法に抵触し、従来までもテープを貼る行為の「自粛」を求めてきた。しかし、昨年に剥がれたテープを引っ掛けた自転車が転倒しそうになるトラブルがあったことを契機としてまつり実行委は警告看板を設置し、今回初の撤去に踏み切ったものである。
コメント
道路法においては、「道路に道路の交通に支障を及ぼす虞のある工作物、物件を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、道路管理者の許可を受けなければならない」旨が規定されている(道路法32条1項本文、同項7号)。
つまり、道路管理者である行政側の許可がなければ、場所取りとしてテープを貼ったりすることは法律的にはできないのである。公道はみんなのものだから自分たちのものでもある、だから自分たちは場所取りしても大丈夫、という考えは法律的には誤り、ということになる。
会社の皆さんが楽しんでいる中で無粋ではあるが、企業法務に携わる者としては、いざという時に備えて合法違法の線引きはしておきたい。
【関連リンク】
- 道路法(法令データ提供システム)
- 読売新聞該当記事(リンク切れ)
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