飛び出す日本企業!!
2011/09/12 戦略法務, M&A, 会社法, その他
M&A加速!!
今年に入って、日本企業の海外M&Aが大幅に増えている。M&Aの支援をしている株式会社レコフによると、今年1~8月で総額3兆8842億円となっており、すでに去年の実績を上回っている。円高で、買収資金を抑えられるという理由もあるが、国内市場が少子高齢化で先細りになるという危機感が海外への進出を後押ししているようだ。
内需型も海外へ
特に今年の特徴としては、食品や生活用品など、内需型の産業がM&Aを実施していることがあげられる。例えば、アサヒグループホールディングスは、ニュージーランドの酒類大手との1000円億円近い買収案件を成立させた。また、サントリーは、2億4千万人の人口による成長性に目をつけ、現地の食品企業ガルーダフードと清涼飲料事業の合弁企業を立ち上げた。
従来、食品産業や日用品の企業は、厳しい消費者の要求の中、生き残ってきた。これらの産業の持つ技術・サービスが海外でも通用すれば、日本企業は大きく躍進する潜在力を秘めている。
M&Aのリスクとは…
海外企業を買収し、自社の組織に融合させようとする場合、お互いの社員同士の摩擦が起きやすいとされている。例えば、「つるかめランド」を展開する「シートゥネットワーク」を買収した英テスコの場合、幹部の登用にあたって
「シートゥネットワーク」の社員との間に摩擦があったとされる。
これからM&Aをやる企業は、人事・組織・給与体系などを明確にすべきであろう。法務としては、M&Aの法的な側面に目が行きがちだが、「人の集まり」と「人の集まり」の融合というアナログな部分にも目を向ける必要があるかも
しれない。
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