内部通報をしたオリンパス従業員の配置転換は無効
2012/07/03 労務法務, コンプライアンス, 労働法全般, メーカー
概要
精密機器大手「オリンパス」の従業員が、上司の社内規定違反をコンプライアンス室に通報したところ、その後の人事異動で配置転換を命じられた。上司は取引先から従業員を引き抜くという不適切な行動をしていたという。従業員はこの配置転換は社内規定に反して不当だと主張し、裁判所に訴えていた。
昨年8月、二審の東京高裁は、①内部通報は正当なものだったのに、上司は制裁的に配点を命じた、②配点は「内部通報者に不利益な処遇を行ってはならない」とする社内規定に反すると認め、配点を無効とし、慰謝料等220万円の支払いを同社と上司に命じていた。
6月28日、最高裁第一小法廷(白木勇裁判長)は、同社と上司の上告を棄却し、従業員の勝訴が確定した。
コメント
コンプライアンス違反を指摘した内部通報者が不当な扱いを受けないよう担保することは、コンプライアンス遵守を実効的なものにするためには重要なことであり、裁判所による救済はその1つの手段である。
企業自身も内部通報者に対する不当な扱いを防ぐ手段を講じ、そういった扱いが無いか監視していく必要があるだろう。
関連コンテンツ
新着情報
- 弁護士
- 髙瀬 政徳弁護士
- オリンピア法律事務所
- 〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内一丁目17番19号 キリックス丸の内ビル5階
- 弁護士
- 大谷 拓己弁護士
- 弁護士法人 咲くやこの花法律事務所
- 〒550-0011
大阪府大阪市西区阿波座1丁目6−1 JMFビル西本町01 9階
- 業務効率化
- Araxis Merge 資料請求ページ
- 解説動画
- 岡 伸夫弁護士
- 【無料】監査等委員会設置会社への移行手続きの検討 (最近の法令・他社動向等を踏まえて)
- 終了
- 視聴時間57分
- 業務効率化
- ContractS CLM公式資料ダウンロード
- 解説動画
- 江嵜 宗利弁護士
- 【無料】新たなステージに入ったNFTビジネス ~Web3.0の最新動向と法的論点の解説~
- 終了
- 視聴時間1時間15分
- ニュース
- 訪問買取で特定商取引法違反、消費者庁がエコプラスに6カ月の業務停止命令2024.12.27
- 消費者庁は12月24日、訪問購入(買取)を行う株式会社エコプラス(大阪市西区)とその代表に対し...
- まとめ
- 経済安全保障法務:中国の改正国家秘密保護法の概要2024.3.15
- 2024年2月27日, 中国では国家秘密保護法(原文:中华人民共和国保守国家秘密法)の改正が成...
- セミナー
- 五反田 美彩 弁護士(弁護士法人GVA法律事務所/第一東京弁護士会所属)
- 林越 栄莉 弁護士(弁護士法人GVA法律事務所/第二東京弁護士会所属)
- 【オンライン】インフルエンサーに必要な法務知識とは?
- 終了
- 2024/11/27
- 12:00~13:00